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第2回 栗の渋皮煮

第2回 栗の渋皮煮

日中の架け橋は栄養価の高い優れもの

 大連の市場巡りが大好きな「恵太太」さん。日本ではワーキング主婦として短時間に手早く、しかも美味しい料理作りの技と経験を積んできました。この大連でも店頭に並んでいる季節の食材を見つけては、料理づくりを楽しんでいます。そんな「恵太太」さんに季節感たっぷりのレシピを紹介してもらいましょう。

 秋の味覚の栗が大連の市場にも出回ってきました。今回はその栗を使った渋皮煮を紹介しましょう。手間も時間もかかりますが、年に一度胃袋にも秋のご褒美をあげましょう。
 栗は中国原産で、栽培の歴史は4、5000年と言われています。日本でも縄文時代の遺跡から出土しており、重要な食糧とされてきました。栄養価も高く、タンパク質・脂肪・糖・でんぷん・ビタミンCは柿よりも多く、リンゴの数十倍と言われています。また、腎臓病・胃病・血流を良くし、下痢などの効能もあるそうです。
 私の生まれた東京都調布市は南に多摩川が流れています。多摩川を渡ると多摩丘陵が細長く続いて、宮崎駿アニメ「平成狸合戦ぽんぽこ」の舞台にもなりました。ここが私の栗ひろいの場所でした。当時は栗も自然林だったと思います。栗の木を棒でたたき、落ちた栗を運動靴で挟み、割れ目をこじ開けます。中からのぞいた濃い茶色の実はつやつやとして、まるで宝物のようでした。しばらくして多摩丘陵は開発が進み、よみうりランドが出来、大きな多摩ニュータウンとなり、私の栗ひろいは終りとなりました。
 大連の農村にも栗の木があると聞きました。どんな料理になっているのでしょうか。驚いたことに、日本の栗の80パーセントは中国からの輸入だそうです。こんなところでも栗は日中の架け橋になっているのですね。

材料

栗    1kg
塩    小さじ1
砂糖   300g
重層   大さじ1杯半
醤油   大さじ2

作り方

(1)栗にたっぷりの熱湯をかけて15分おく
(2)渋皮を傷つけないよう鬼皮をむく
(3)たっぷりの水に、栗+重層大さじ1を加え1晩つける
(4)そのまま火にかけ、5分ゆでて流水で洗う
(5)たっぷりの水に、栗+重層大さじ半分を加え1日つける
(6)そのまま火にかけ沸騰させて火を止める
(7)二度水を変え洗う(このとき余分な渋をのぞき、きれいにする)
(8)水を加え40分中火で煮る
(9)新たに水C3と栗を入れ、砂糖・醤油・塩を加え、紙蓋をして30分煮る。2~3日味を含ませて戴く。

 

この投稿は 2011年10月11日 火曜日 11:31 AM に Whenever誌面コンテンツ, 恵太太の季節を食す カテゴリーに公開されました。

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掲載日: 2011-10-11
更新日: 2012-01-03
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